今年の運動会は、私たち家族にとって忘れられない一日になりました。5歳になる娘が、これまで見せたことのないほどの活躍を見せてくれたのです。これまでの運動会といえば、娘はいつも不安そうな表情で、先生のそばから離れられず、かけっこやダンスの時間も泣いてばかり。親としては「来年こそは笑顔で参加できたらいいな」と、期待よりも心配の方が大きいイベントでした。
けれども、今年の娘はまるで別人のようでした。列の一番前に立ち、堂々とダンスを踊り、かけっこでは勢いよくスタートを切って1番でゴール。あの小さな体で、たくさんの人の前に立ち、堂々と自分を表現していた姿に、胸がいっぱいになりました。
去年までは泣いてばかりだった運動会
思い返せば、去年の運動会では出番のたびに娘は泣き出し、ほとんど演技ができませんでした。私たちは遠くから心配そうに見守ることしかできず、「頑張れ」と声をかけても、娘は不安そうな顔で泣き続けるばかり。先生の腕の中で泣き止まない姿に、正直こちらもどうしたら良いのか、なんと声をかけてよいのか悩みました。
親としては「うちの子は集団の中で活動するのが苦手なのかもしれない」「無理をさせているのではないか」と悩んだ時期もありました。でも同時に、どんなに泣いていても最後まで運動会に出ようとする姿に、娘なりの頑張りがあることも感じていました。
今年の変化と成長
そして迎えた今年の運動会。朝から娘はいつもと違う表情をしていました。
「パパ、今日はかけっこでがんばる」
そう言って、目を輝かせながらリュックを背負う姿を見たとき、私たちはすでに胸が熱くなりました。
会場に着くと、音楽と歓声に包まれた園庭の中で、娘はクラスの列の先頭に立っていました。去年まであんなに先生の後ろに隠れていたのに、今年は堂々と前に出て、笑顔で手を振っていました。その姿を見ただけで、涙がこみ上げてきました。
ダンスの曲が流れ出すと、娘はしっかりとリズムに合わせて体を動かし、最後まで集中して演技をやり遂げました。途中で振りを間違える子がいても、娘は止まることなく踊りきる。その姿に「この一年で、こんなに成長したんだ」と、言葉にならない感動を覚えました。
かけっこで見せた全力の走り
そして迎えた「かけっこ」。スタートラインに立った娘は、小さく深呼吸をしてから、真剣な顔で前を見つめていました。笛の音と同時に勢いよく飛び出し、最後までスピードを落とさず走りきって1番でゴール。ゴールテープを切った瞬間、観覧席からは大きな拍手が起こりました。
私たち夫婦は思わず立ち上がり、「すごい!」と声を上げてしまいました。走り終えた娘は息を切らせながらも、少し照れくさそうに笑っていました。その笑顔を見た瞬間、胸がいっぱいになり、涙がこぼれました。
「パパとママが楽しみにしているのが分かっていたから」
運動会が終わった帰り道、娘がぽつりと言いました。
「パパとママが頑張れって言ってたのが分かっていたから、がんばったの」
その言葉を聞いて、胸がじんわりと温かくなりました。私たちは「結果よりも、自分のベストを尽くすことが大事だよ」と伝え続けてきました。けれど、娘の中では「パパとママを喜ばせたい」「期待に応えたい」という気持ちがしっかり根付いていたのです。
その気持ちが、プレッシャーに打ち勝ち、あの堂々とした姿を生んだのだと思います。5歳という年齢で、こんなふうに自分をコントロールできるようになったことに、改めて娘の成長を感じました。
親としての喜びとこれから
運動会は、子どもたちにとって大きな挑戦の場であり、親にとっても成長を見守る特別な時間です。泣いていた日々も、走れなかった日々も、全部が今日につながっているのだと思うと、どんな瞬間も意味があったと感じます。
娘が列の先頭に立ち、自信を持って演技をしている姿は、ただの「成長」ではなく、「自分を信じる力」の証でした。プレッシャーに打ち勝ち、全力で頑張る姿を見て、「人はこんなにも変われるんだ」と改めて教えられた気がします。
これからも、私たちは娘の一番の応援団でありたいと思います。結果にとらわれず、「自分の力を出し切ること」「楽しむこと」を大切にしてほしい。そして、何よりも娘自身が自分を誇りに思えるように、そっと背中を押していきたいです。
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